ChatGPTにLTの発表資料を考えてもらった方法

こんにちは、エンジニアの後河内です。
皆さんは最近、ChatGPTをどのように活用していますか?
私の場合、調べ物をする際の検索キーワードのヒントをもらったり、書いた文章の推敲をお願いしたり、私生活では旅行の観光プランを立ててもらったりと、さまざまな場面で使っています(実はこのブログの推敲にも使っています)。

今回は、社内のLT(Lightning Talks)の発表資料を作成する際にChatGPTを活用してみたので、そのときの使い方をご紹介したいと思います。
※ここでいう「LT」とは、社内で「5分発表」と呼ばれているものです。毎週1回、持ち回りで社員が行うミニ発表会で、発表練習の場としても活用されています。テーマは自由で、業務に関連する技術の紹介から、最近読んだ本の話まで、発表者の個性が表れる時間にもなっています。

私はエンジニアということもあり、普段から「技術職ではない方にも、技術に関することを少しでもわかってもらいたい」というテーマで、いつも発表内容を考えています。

さて、今回ですが、資料作成は以下のステップで進めてみました。

資料作成のステップ

  1. テーマを決める
  2. 発表の構成(流れ)を考える
  3. 各パートの内容を作り込む

1. テーマを決める

最初のテーマ決めは、自分自身で行いました。最近の業務を振り返り、「RESTful API」を取り上げることにしました。直近の会議でもよく出てくる単語であり、非エンジニアの方にも知っておいてもらえると役立つ知識だと感じたからです。
この"何を伝えたいか"という方向性を自分で持っておくことは、とても大事です。ここがあやふやだと、ChatGPTから提案されたアイデアの取捨選択ができなくなってしまいます。

2. 発表の構成(流れ)を考える

ここからChatGPTの出番です。
まず、全体の構成について相談してみるため、次のようなプロンプトを投げかけました。

勉強会でRESTful APIとはという発表をする予定です。資料は10枚程度で、1枚目は『そもそもAPIとは』、最後は『まとめ』としたいのですが、どんな構成が考えられるでしょう?

すると、以下のような構成案が返ってきました。

RESTful APIに関する構成案(10枚構成)
APIとは
APIの種類
RESTとは
RESTful APIの特徴
RESTful APIの構造
HTTPメソッドの使い方
RESTful APIの例
RESTful APIの利点
RESTful APIの課題と注意点
まとめ


かなりバランスの取れた内容だったので、この案をベースにスライドを作ることにしました。

3. 各パートの内容を作り込む

ChatGPTの構成案をもとに、発表しやすい項目を少し調整し、最終的に以下の構成にしました。

  • APIとは
  • APIの種類
  • RESTとは
  • RESTful APIの特徴
  • RESTful APIの例
  • RESTful APIの利点・課題・注意点
  • まとめ

そしてChatGPTに対して、次のようなプロンプトを入力しました。

以下の項目で発表しようと思います。それぞれの項目で入れると良い内容を教えてください。
 

APIとは
 APIの種類
 RESTとは
 RESTful APIの特徴
 RESTful APIの例
 RESTful APIの利点・課題・注意点
まとめ


すると、たとえば「APIとは」という項目に対して、次のような形で具体的な内容が返ってきました。

タイトル:
APIとは


入れる内容:
・APIの定義:Application Programming Interfaceの略。ソフトウェア同士がやりとりする"窓口"や"契約"のようなもの
・身近な例:天気アプリが天気情報を取得する → 気象データ提供元のAPIを叩いている
・図解:アプリ ⇄ API ⇄ サーバー(情報の橋渡し)

説明例:
APIとは、他のソフトウェアやサービスと機能やデータをやり取りするための"決まり事"です。たとえば、スマホの天気アプリは気象庁のような外部サービスに対し、APIを通じて天気データを取得しています。

このように、各スライドの"骨格"が一気にできあがりました。
あとは、たとえば上記の身近な例として社内の実際の案件を入れてみたり、表現を自分が話しやすい言い回しに整えたりしながら、自然な流れになるよう微調整して完成させていきました。

ChatGPTの使いどころと気づき

ChatGPTの出力をそのまま使うのは、やはり自分の語り口と異なる表現も多く、少し違和感があります。ただ、"たたき台"として活用することで、ゼロから資料を作るよりはるかに楽に、早く進められると感じました。
今後も生成AIを使ってできることは増えていくと思いますが、それ以上に大事なのは、AIの出力をそのまま鵜呑みにせず、「自分で考え、選び、調整する」力だと思います。

ウシロゴウチ

テックリード/プロジェクトマネージャー

松岡修造さんの日めくりカレンダーを3つ持ってます

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